Research
研究室で取組む研究の一部を紹介します。
たらい式水車
水資源の豊富な富山の地域に根ざした研究の1つとして,「渦巻き利用型発電用水車(低回転ボルテックス水車;たらい式水車)」の開発に携わっています。富山国際大学 上坂教授,川端鐵工株式会社との共同研究です。
我々は,OpenFOAMによる数値シミュレーションを使い,水車内部での気液混相流について調査しています。
溶融ハンダの流動シミュレーション
電子機器の製造工程に欠かせない「はんだ付け」を対象に,CFDシミュレーションを実施しています。「ウェーブソルダリング」あるいは「フローソルダリング」,および,「リフローはんだ」と呼ばれる工程が現在の対象です。
オープンソースCFDソフトウェア「OpenFOAM」を使って,ハンダおよび空気の流れと,その界面形状の変化を,コンピュータで予測します。VOF法を利用しています。
単純な形状のモデルであれば,数値シミュレーションによって,実験結果を高精度に再現することが可能です。境界条件や初期条件の設定が結果に与える影響を調査しています。
この研究の一部は,日本機械学会 RC294 低炭素社会実現に向けた電子実装と熱制御に関する研究分科会 と協力して実施しています。
流体中の柔軟薄膜の変形シミュレーション
流体中に存在し,流体との相互作用で運動・変形する柔軟で薄い膜を対象として,その状態をシミュレーションするためのソフトウェアを開発しています。
アルミと植物工場とOpenModelica
とやまアルミコンソーシアムの研究開発プロジェクト「未利用エネルギー活用による高効率熱循環システム開発プロジェクト」の取組みです。アルミの熱伝導性の良さを活かしたLED排熱回収システムの開発,植物工場での適用,モデルベースデザインシミュレーション OpenModelica による植物工場・植物生長シミュレーションなどに取り組んでいます。
とやまアルミコンソーシアム:未利用エネルギー活用による高効率熱循環システム開発プロジェクト
熱流体数値シミュレーション
熱流体の数値シミュレーション技術の開発と、その応用に関する研究を実施しています。主な研究テーマは次の通りです。
- 押出アルミ材を利用した高機能部材の数値シミュレーション
- 自然対流のLES(large eddy simulation)
- 複合紡糸ノズル内部流動の数値シミュレーション
- ウェーブはんだプロセスの数値シミュレーション
- はく離・再付着を伴う波面上乱流の数値シミュレーション
- 輻射冷暖房システムに関する数値シミュレーション
熱流動シミュレーションには、次のようなソフトウェアを利用しています。
- OpenFOAM
- ennovaCFD for OpenFOAM
- Excel
電子機器冷却
電子機器の冷却に関する研究を実施しています。主な研究テーマは次の通りです。
- マイクロカプセル懸濁液を利用した液冷システムの開発
- 小型電子機器の自然空冷性能の向上
- 薄型電子機器内部自然対流の解明