Ubuntu と OpenFOAM の バージョンについて

投稿日時: 2015/05/07 S Nakagawa
OpenFOAM を利用するとき,OSには何を使うと良いかと聞かれることがあります。
OSには,Ubuntu 14.04をおすすめします。(OpenFOAM 2.3.1を使う場合。)
何らかの事情で,OpenFOAM 2.3.0 以前を使いたい場合には,Ubuntu 12.04 が推奨です。

Ubuntu をお勧めする理由は,最も簡単にOpenFOAMがインストールできるからです。
OpenFOAM公式サイトに,Debパッケージを使ったインストール方法が紹介されています。
企業では,RedHatやCentOS を使いたい場合もあるかもしれません。
その場合は,ソースコードをコンパイルして使えます。詳細は検索してください。

OS として Ubuntu を利用する場合のバージョンについて,注意が必要です。
立ち上げ時の最新版を使って安心していると,すぐにサポート期間が切れ,セキュリティ更新すらできない可能性があるためです。
時折,アップデートが提供されないバージョンを使用している話を耳に挟みますが,危険ですので,ご注意ください。

Ubuntu は,4月と10月に新しいバージョンがリリースされます。
しかし,安定した環境でCAEを実践したい方には,毎回最新の環境にすることは,おすすめできません。

OpenFOAM で,比較的長期に渡って使う環境なら,長期サポート版を利用することをお勧めします。

リリース時期とサポート期間 について,下記サイトに表が掲載されています。

2年ごとの4月に,長期サポート版がリリースされます。
最新の長期サポート版は,Ubuntu 14.04 です。サポート期間は,2019年4月まで有効です。
一つ前の長期サポート版は,Ubuntu 12.04 です。こちらのサポートも継続されており,2017年4月までは使えます。
上記どちらかのバージョンを使用することをお勧めします。

通常版のサポート期間は,リリースから9ヶ月と,とても短いことにご注意ください。
通常版の最新バージョンは,先月末にリリースされた Ubuntu 15.04 ですが,サポート期限は2016年1月です。
つまり,Ubuntu 12.04 よりも早く,サポート期間が終了します。
セキュリティー アップデートを利用するために,サポート期間が終了した Ubuntu は使わないように心がけましょう。